ターナーアワード2025 受賞作品発表

審査員特別賞

笹田 歩花愛媛県立松山中央高等学校


私の、アルバム。1167×910mm

この度は賞に選んでくださりありがとうございます。この作品は卒業制作として、何年経っても美術部で過ごした日々を忘れないように今までの感謝を込めて描きました。これからも絵を描くことを楽しんでいきたいです O JUN講評 「私の、アルバム。」はともすれば空中分解しそうな状況を本人の思い出の数々をもって必死に繋ぎ止めようとする気概と描きに打たれた。教室と窓外の二つの場所に横溢する時間と光。記憶の来迎図。

中澤 龍二武蔵野美術大学


猫と絨毯728×1080mm

この度は審査員特別賞をいただきありがとうございます。この作品は、実家で飼っていた猫を描いたものです。私と猫が過ごした時間が画面の中で表現できればと思い描きました。描くことは記録であり、残していくという行為だと思っています。 松井えり菜講評 エキゾチックな絨毯の上に猫が座っているという、一見すると既視感のあるモチーフを扱いながらも巧みな画面構成により、その印象を超える表現として成立している。

冨田 弦武蔵野美術大学


午前9時606×727mm

私は記憶としての影を描いています。影や記憶の不確かさを、厚塗りの絵の具を削ったり盛ったり、自分の身体性を重視しながら描き、当時の記憶の感触を改めて捉え直そうと試みました。 松本 セイジ講評 松本セイジ賞に冨田弦さんの「午前9時」を選ばせて頂きました。緑色とオレンジ色のバランスが絶妙で、草木に差し込む木漏れ日ような美しく繊細な表現に圧倒されました。キャンバスから飛び出てくるような広がりも感じられ、見ているだけでとても心地よく癒される気持ちになります。私は自然が豊かな場所で暮らしているのですが、その自然の中で感じられるパワーと似たものを、この作品から感じました。